交感神経が優位すぎる現代人へ。不眠と戦う“やさしい鍼灸”

■ はじめに：緊張が抜けず、眠れないあなたへ

「夜になっても頭がさえて眠れない」
「布団に入っても、体の力が抜けない」
「寝たいのに、眠れないのがつらい…」

こんな悩みを抱えていませんか？
それ、交感神経の過剰な働きが関係しているかもしれません。

本記事では、現代人に増えている「自律神経の乱れによる不眠」と、その改善に役立つ「鍼灸」のアプローチについて解説します。

■ 自律神経とは？交感神経と副交感神経の役割

自律神経は、私たちが意識せずに体をコントロールする神経です。主に2つの働きがあります。

• 交感神経：活動モード（緊張・集中・ストレス状態）

• 副交感神経：休息モード（リラックス・回復・睡眠状態）

この2つのバランスが整っていれば、日中は元気に活動し、夜は自然に眠くなります。
しかし、現代人は常に交感神経が優位な状態にあることが多く、夜になっても体が休息モードに切り替わらないのです。

■ 交感神経が優位になる原因とは？

交感神経が過剰に働く原因には、以下のような要素が挙げられます。

• 寝る直前までのスマホやPCの使用（ブルーライト）

• 過度なストレス・緊張・心配ごと

• 仕事や家事のオンモードが続く生活

• カフェインやアルコールの摂りすぎ

• 運動不足や体の冷え

これらが積み重なることで、自律神経が乱れ、慢性的な不眠や浅い眠りにつながってしまいます。

■ 鍼灸で「副交感神経優位」に導く

鍼灸は、身体にある特定のツボを刺激して、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。

とくに、副交感神経を優位にし、「リラックス状態」を作るのに有効です。

たとえば、こんなツボを使います：

• 百会（ひゃくえ）：頭のてっぺんにあるツボ。心を落ち着ける作用があります。

• 神門（しんもん）：手首の内側。精神的な緊張を和らげ、不安を鎮める効果が。

• 失眠（しつみん）：かかとの中央。不眠に特化したツボとして知られています。

これらのツボに、極細の鍼やお灸でやさしく刺激を与えることで、体が徐々に「眠れるモード」に切り替わっていきます。

■ 治療は痛くない？どんな人に向いている？

「鍼って痛そう…」と思われる方も多いですが、使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、ほとんど痛みを感じません。

副作用も少なく、薬に頼らずに改善したい方や、妊娠中・授乳中などで睡眠薬を避けたい方にもおすすめです。

■ 自宅でできるセルフケア：ツボ押し＋深呼吸

鍼灸と併用すると効果的なセルフケアをご紹介します。

▼おすすめのセルフケア法：

1. 就寝前に、神門（手首）を3〜5秒かけて優しく押す

2. 同時に、ゆっくり鼻から吸って、口から吐く深呼吸を5回ほど繰り返す

3. 寝室は暗く、スマホはベッドの外に置くようにしましょう

「副交感神経に切り替えるスイッチ」を意識することが、安眠への第一歩です。

■ 最後に：眠れる体を取り戻したいあなたへ

不眠は、体と心が発するSOSです。
薬だけに頼らず、自然な方法で自律神経を整える選択肢として、鍼灸は非常に有効です。

当院では、丁寧なカウンセリングのもと、お一人おひとりに合った施術をご提案しています。
「ぐっすり眠れた」というお声も多数いただいております。

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